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出入国在留管理庁は、令和9年4月から開始する新たな外国人受け入れ制度「育成就労」について、制度を適正に運用するための協力覚書(MOC)をタイと初めて取り交わした。有識者の一人は「難民認定制度の誤用・濫用が目立つ国とも覚書を交わし、合法的な就労の道を開いてはどうか」と提言している。
育成就労制度は、技能実習に代わる外国人材受け入れ制度で、農業や建設など17分野が対象となる。「特定技能制度」と一体運用され、育成就労で原則3年働いた後、技能試験と日本語試験に合格すれば、中長期に在留可能な特定技能の在留資格へ移行できる。
政府は今年1月、育成就労での令和9年4月から2年間の受け入れ上限を42万6200人と設定した。令和7年末時点の在留外国人は約412万人で、「42万人」はその1割程度に相当する。また、特定技能での受け入れ上限も80万5700人と設定されており、両制度で計123万1900人まで受け入れ可能となっている。
育成就労では、悪質な送り出し機関を排除するため、原則として二国間取り決めである協力覚書(MOC)を作成した国からのみ外国人を受け入れる。6月2日付で覚書を作成したタイを皮切りに、すでに技能実習で覚書を作成している国を中心に政府間協議を順次進める方針だ。
入管庁によると、技能実習で覚書を交わしているのはタイなど17カ国。また、特定技能での覚書も17カ国と交わしており、このうち両制度で覚書を作成している国は14カ国あり、すべてアジア太平洋地域となっている。
平成5年に始まった技能実習制度の目的は発展途上国への「人材育成による国際貢献」だったが、育成就労では目的が「人材確保と育成」に変更され、労働力不足を補うことが公式に加えられた。